もういい、みんなで引きこもろう
『台湾少女、洋裁に出会う―母とミシンの60年』鄭 鴻生(天野 健太郎 訳 紀伊國屋書店) 禺画像]
4月19日
『台湾少女、洋裁に出会う 母とミシンの60年(母親的六十年洋裁歳月)』鄭鴻生(天野健太郎 訳)読了。
日本統治時代の台南に生まれて17歳で洋裁店に。その後30代で洋裁学校を経営し、60年を洋裁で生きた少女の記憶を息子が語る物語。なんだけど、とても実直な筆致が好ましい。
4月19日
台南の路地の洋裁学校に通ってくる台南の様々な立場の女性たち、そのうち地方の娘や山岳民族の娘も数人単位でやってきて手狭になったので大借金して寮まで建てて、その建物は台南路地裏で一番高い三階鉄筋コンクリート作り。語り手の息子が屋上から得意になって街を見まわすと、
4月19日
それからどんどん周りも高いビルが出来ていく。女生徒たちの卒業写真で分かる変わっていくファッション。日本統治時代から現代までの街の移り変わりがリアルに立ち上がってくる。でも、台南にはきっと変わらないものもあるんだろうなと思わせる好著。</.p>
4月19日
同作家には父親の物語もあって、この『洋裁』にもチラチラ登場しては色々想像させる面白いひと。訳者あとがきでそのうち紹介したいとあったのだが。天野さん、早すぎますよ…。</.p>
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